• トップページ

ブログはこちら | 催眠に掛かるとは弛緩した状態のこと?

催眠に掛かるとは弛緩した状態のこと?

2024/08/08 22:56

催眠誘導=弛緩、というのも誤解である。

一般に、催眠誘導には弛緩や閉眼が必須である思われていることが多いが、それが全てではない。睡眠や弛緩を用いずに催眠誘導を行う手法として、覚醒状態催眠というものもある。



催眠の原理に関して、催眠は変性意識状態という特殊な意識状態であるとする状態論と、催眠を通常の心理反応の一つとして捉えようとする非状態論と大きく2つに分かれており、定義からわかるように両者の理論は真っ向から対立している。



状態論の一つとして、ヒルガードが提唱した新解離理論という、催眠によって起きる意図しない行動(手が固まる等)を心的解離によるものだとする理論である。
ジャネが提唱した解離説というものもあるが、ヒルガードはジャネとは異なり解離を正常な反応と考えていたおり、ヒルガードの新解離理論とジャネの解離説は全くの別物である。
 
非状態論に分類される理論として、複数の認知心理学、社会心理学の理論から成る社会認知理論というものがあり、
 
社会認知理論の中に、役割取得、課題動機付け、目的志向空想、反応期待とうものも含まれる。
 
このうち課題動機付け説を提唱したのはバーバーは、それを証明するため、被験者に対し催眠反応が想像によって起こることを強調した上で、誘導者の言葉に集中させる実験を行い、
 
通常の覚醒状態でも催眠特有の反応(腕が上がる、喉が渇く、健忘など)が催眠誘導無しに起きることを証明し、変性意識という概念は催眠反応を説明する上で不要であると主張したが、状態論派から「これでは被験者が催眠にかかった振りをしているかもしれない」という批判が起きました。

監修 長門実愛

コメント投稿

お名前

コメント

This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.